【簡単!プーリーの分解洗浄のやり方】メンテナンスをして走りを快適にしてみよう!
目次
ロードバイクのメンテナンスの中でチェーンの洗浄・注油を心掛けている方も多いでしょう。
しかし、チェーンのメンテナンスだけでなく、もっと細かいパーツのメンテナンスを行って快適な走りを復活させるのがおすすめです。
そんな中でも「プーリーの分解洗浄」は簡単にできる上、走りをスムーズかつ快適にすることができます。
今回はリアディレイラーのプーリーを分解して、洗浄する簡単なメンテナンス方法を解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
プーリーの種類を把握しよう
出典:Amazon
まずは、リアディレイラーに2つ付いているプーリーの種類を把握していっきましょう。
上下に2つあるプーリーですが、それぞれ名称が異なります。
上側:ガイドプーリー
下側:テンションプーリー
クランクを回すとチェーンが下側のプーリーを経由して、上側のプーリーを通り、スプロケットに行くという仕組みになっています。
上側のガイドプーリーは、チェーンをスプロケットの指定位置に送るための役割を担っており、下側のテンションプーリーは変速されたチェーンの長さを最適に保つ役割があります。
同じような形状の部品ではありますが、微妙に異なっておりガイドプーリーは歯の形が6角形、テンションプーリーは5角形です。
そのため、ガイドプーリー・テンションプーリーはそれぞれ決まった位置に取り付ける必要があり、上下を交換することはできません。
また、テンションプーリーについては五角形の尖った方を進行方向になるよう取り付ける必要があります。
①プーリーの構造は2種類
次に、プーリーの内部構造について解説していきます。
主にプーリーには「プッシュ式」「ベアリング式」の2つがあります。
「プッシュ式」はプーリーの真ん中に中空の円柱が入っており、それを左右から固定することで回転させる仕組みになっています。
それに対して「ベアリング式」は、プーリーの内部にシールドベアリングが採用されており、滑らかな回転を可能とします。
SHIMANOだと105以下のプーリーは「プッシュ式」、ULTEGRA以上だと「ベアリング式」が採用されています。
プーリーの分解と洗浄方法
プーリーの分解・洗浄方法を解説していきます。
用意する工具は「3mmの六角レンチ」のみです。(※スルーアクスルのホイールを取り外すのに6mm六角レンチが必要なケースもあり)
1) まず、リアホイールを取り外して、チェーンにテンションがかかっていない状態にしておます。ホイールを着けたままだと、プーリーのボルトを緩めた瞬間にプーリーが飛んでいき、細かい部品を無くしてしまう可能性があるので注意をしてください。
2) 3mmの六角レンチを使ってプーリーを固定しているボトルを緩めます。後は、プーリーの左右にある蓋を外して、中を通っている円柱を取り外せば分解が完了します。
3) パーツクリーナーまたはディグリーザーを使って汚れを綺麗に落としましょう。クリーニングが完了したら洗浄液をしっかりと拭き取って、オイルを挿し込みます。
4)注油後、元通りに組み立てリアディレイラーに取り付けてください。この際、チェーンが正しく通っているか、テンションプーリーの方向は正しいかをチェックしておきましょう。
プーリー交換の目安は?
プーリーの分解洗浄をする際は、パーツの消耗度も一緒にチェックしてください。
交換時期に達していれば、洗浄するよりも新しいパーツに交換することをおすすめします。
プーリーを交換時期としては、「2000km」などという目安もありますが、走行時に異音が生じるようになったときなど、使用する中で違和感が出始めたら交換するようにしてください。
プーリーは思っているよりも消耗が激しく、こまめに交換が必要になるパーツです。
105以下のぷーりーであれば1,000円以下で保守部品が手に入るので、チェーン交換などと一緒にやっておくといいでしょう。
プーリーを分解洗浄するときの注意点
プーリーの分解洗浄をするときの注意点をまとめていきます。
①ベアリング式のプーリー(ULTEGRA、DURA-ACE)は分解しない方がいい
SHIMANOのULTEGRA、DURA-ACEグレードのリアディレイラーには、ベアリング式のプーリーが採用されています。
これらに採用されているベアリングは非常に小さく分解すると無くしてしまう可能性もありますし、元通りにするのが大変です。
そのため、細かい構造を知らない人が安易に上位モデルのプーリーを分解するのは控えましょう。
ブーリーの分解洗浄は105以下がおすすめです。
②ベアリング式のプーリー(ULTEGRA、DURA-ACE)は注油しない
「分解・洗浄ができないなら、せめて注油だけでも」と思うかもしれませんが、ベアリング式のブーリーに注油は禁物です。
ベアリングにはグリスが一緒に入っており、注油をしてしまうとグリスが溶け出してしまい潤滑性能を落としてしまいます。
ハブやBBなどグリスが使われている箇所に注油しない方がいいのと同様に、ベアリング式のプーリーにも注油はしないでください。
プッシュ式のプーリーであれば細かい注油は効果的です。
③作業前にチェーンの通り道の写真を撮っておく
プーリーという細かいパーツを分解して、再度組み立てると正しく取り付けができない可能性もあります。
特に、プーリーからスプロケットをチェーンがどのように通っているかを分解された状態から把握するのは難しいでしょう。
そのため、プーリーを分解する前にリアディレイラー付近の写真を撮っておいて、正しいチェーンの通り方を確認しておいてください。
取り付けるときは写真を参考にしながら行うと間違いが起きる可能性も減らせます。
まとめ
プーリーは細かくて地味なパーツではあるものの、回転も多いため分解・洗浄して抵抗を減らすだけで走りが見違えるようにスムーズになります。
ロードバイクを買ってからプーリーを一度もクリーニングしていないという人は、ぜひメンテナンスをやってみてください。
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