《解説》【初心者でもできるヒルクライムテクニック】コツをつかんでヒルクライムを攻略しよう!
目次
ヒルクライムはロードバイクの醍醐味の1つですが、中には走っても走っても上達せず、息が上がって脚がパンパンになってしまう人も多いのではないでしょうか。
キツい走りが続いてしまうと、自然と上り坂を避けてしまったり、坂が見えただけでゲンナリしたりするかもしれません。
実はヒルクライムには”ちょっとしたコツ”が数多くあり、知らないのと知っているのとでは大違いです。
そこで今回は初心者でも簡単にできるヒルクライムテクニックをご紹介します!
すぐにできるヒルクライムの6つのポイント
まずは、意識してみるだけでヒルクライムが楽に走れる6つのポイントを紹介します。
厳しいトレーニングや筋力アップも重要ではありますが、まずは走る時の意識から改善して上りをより楽にしてみましょう。
①軽いギアをリズミカルに回す
ヒルクライムでは、重いギアを踏み込むよりも、軽いギアをクルクルと回す方が同じ速度でも楽に走れると言われています。
もちろん好みや実力によって差はありますが、特に初心者の方だと軽いギアをリズミカルに回す方が身体的な負荷は小さくなるでしょう。
重たいギアを踏んでいると筋肉に乳酸が溜まって、脚がパンパンになりますし、息も上がってペースを維持することができません。
平地を走る時のケイデンスを上りでも維持するようなイメージで最適なギア選択をしてみてください。
②一定のペースを維持する
より楽に速く上るためには、上り始めから頂上まで一定のペースを維持するのが最も効率的です。
序盤は体力的な余裕もあるので飛ばしたくなる気持ちもありますが、そこはグッと抑えて頂上まで維持できるペースを貫いてください。
中盤までで脚を追い込んでしまうと、必要なところで力を発揮できませんし、ペースも落ち込んでタイムを大きく落としてしまうでしょう。
脚の疲れや息の上がり方を観察して、余裕を持ちながらヒルクライムを楽しんでみてください。
③リラックスした楽なフォーム
上り坂では平地よりもペダルを回すのにより大きな力が必要になるため、力んだフォームになってしまうことが多くあります。
腕が曲がって、上体が前傾した状態でペダルを1回1回踏み込むような走り方だと、パワーロスが大きく非効率になってしまうでしょう。
ヒルクライムでは、上体を起こした呼吸のしやすい姿勢で、腕もリラックスさせながら、ペダルは”踏む”のではなく”回す”意識が重要です。
④深い呼吸でしっかりと吐く
ヒルクライムでは心肺機能にも大きな負荷をかけるため、呼吸に対する意識も重要です。
できるだけ酸素を体内に取り込めるよう、深い呼吸を心がけながら、余裕がある中でも呼吸のテンポを上げてみましょう。
また、吐くことを意識して呼吸すれば、自然と空気を吸えるようになります。
⑤適切なタイミングで補給食を食べる
消費カロリーという観点で見ても、ヒルクライムは平地よりも消耗の激しい競技なので、頂上まで上り切れるだけのエネルギーが必要です。
勾配や走行距離、時間などに応じて、走る前やヒルクライム中の補給を考えみましょう。
1時間〜2時間程度のヒルクライムであれば、500kcal以上の補給食は持っておいた方がいいでしょう。
後半に向けて筋力を回復させるためのBCAA系のサプリメントなどもおすすめです。
⑥勾配が緩いところで頑張る
ヒルクライムをより速く走るためには「勾配が緩い箇所で頑張る意識」を持たなければなりません。
普通は急勾配で頑張るイメージが強いですが、勾配が緩くなるとついつい休もうとしてペースが落ちやすくなってしまいます。
必要以上に頑張る必要はありませんが、激坂区間を抜けて勾配が緩くなった際、ギアを上げる勇気を持って、ケイデンスとペースを維持するようにしてみましょう。
楽に走るためのヒルクライムテクニック4つ
ここからはヒルクライムでより効率的に走るためのテクニックを紹介していきます。
実走を重ねながらコツを掴んでみてください。
①勾配の変化に合わせたギアチェンジ
ヒルクライムでは「ペースを一定にする」のが重要と書きましたが、勾配の変化がある中で”速度”を一定にしても、負荷にはバラつきが出てしまいます。
速度は目安程度に留めながらも、より重要なのは「負荷を一定にする」ことなので、ケイデンスを一定にするため、勾配に合わせたギアチェンジをしてみてください。
勾配が上がる箇所であれば、上がる前にギアを軽くして負荷がいきなり上がるのを防いでみましょう。激坂を抜けたときは、すぐにギアを上げるのではなく、ケイデンスを元に戻しながらギアを上げてみてください。
②使う筋肉を分散させる
使う筋肉を分散させるのもヒルクライムを効率的に走るために必要なことです。
ヒルクライムでは主に大腿四頭筋(太ももの前側)をよく使いますが、ハムストリングやふくらはぎの筋肉も動員して負荷を分散すれば、乳酸が溜まってパンパンになるのを防げるでしょう。
また、適度なダンシングで上半身の筋肉を使うのも大切です。ダンシングを効果的に活用すればお尻への負荷も柔らげられます。
③休むダンシングを効果的に活用する
ヒルクライムで用いるダンシングは、上体を起こしてリラックしながら行う「休むダンシング」がおすすめです。
休むダンシングは、身体の力をあまり使わず体重でペダルを回していくため、筋肉や心肺機能への負荷を軽減できます。
勾配が上がったタイミングやペースが落ちてきたときに活用してみましょう。
④走行データを管理する
サイコンや心拍計、パワーメーターを活用して、走行中のデータを管理しながら走るのもおすすめです。
特に、パワーメーターを使えば走行中の出力が可視化できるため、出力を一定にした効率的な走りを掴むことができます。
心拍計を使えば、筋肉だけでなく心肺機能への負荷も可視化できます。「楽に走れる」「これ以上は無理」の基準となる心拍数を把握しておけば、ペース作りの参考にできるでしょう。
まとめ
ヒルクライムを楽に速く走るためのテクニックを解説していきました。
インターバルトレーニングや実走などで筋肉や心肺機能を強化するのも重要ですが、こういったテクニックを覚えておけば、今までヘトヘトになりながら登っていたのが幾分か楽になるでしょう。
意識するだけで変わるテクニックもあるので、上り坂が苦手という方も参考にしてヒルクライムを楽しんでみてください!
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