ロードバイク初心者でも「工具セット」って必要?「バラ買い」とどっちがおすすめ?
目次
ロードバイクのメンテナンスやパーツ交換には、さまざまな工具が必要となります。
大切な愛車を長く良好な状態で乗り続けていくためにも、定期的なメンテナンスや消耗部品の交換を適宜行っていきましょう。
初心者の方であれば、まず最初に六角レンチを購入して、必要に応じて工具を買い足していくというケースが多いはずです。中には、「工具セット」のように必要な工具が一通り揃っている商品もありますが、初心者でもこういった工具セットを持っておいた方がいいのでしょうか。
今回はロードバイクの初心者に工具セットは必要なのかを詳しく解説していきます。
ロードバイクの工具を揃える方法
ロードバイクで使用する工具を揃えていく方法には、主に2通りがあります。
・工具セットを購入する
・バラで揃える
工具セットは簡易工具を始め、スプロケットやペダル、BB、チェーンといったパーツの脱着に必要な専用工具まで一通りが揃っています。
バラ買いだと、必要に応じて工具を1つ1つ買い足していく形になるでしょう。
「最初に工具セットを買って、さまざまな作業に対応できるようにする」
「作業が必要になったときに専用工具を適宜購入する」
どちらが良いのかについては、もちろん人それぞれではありますが、大まかな目安を知っておくと判断の基準として便利です。
①工具セットのメリット・デメリット
工具セットを購入するメリット・デメリットとしては以下の通りです。
【メリット】
・1つ買うだけであらゆる作業に対応できる
・メンテナンスやコンポの入れ替えまで可能
・安く工具が揃えられる
【デメリット】
・工具の質や精度によって作業ができない可能性がある
・もっと良い工具が欲しくなると余計にお金がかかる
工具セットのメリットはやはり安く工具を揃えられる点にあります。
中には、対応できない作業もありますが、工具セット1つ買うだけで、ほとんどのパーツの脱着が可能になりますし、リーズナブルなものであれば5,000円で購入ができます。
ただし、工具セットのグレードにもよりますが、5,000円程度で買える工具セットは精度や質などがハイエンドなものよりも劣ります。もちろん通常使用には問題ないレベルではあるものの、BBなど脱着に大きな力が必要な作業だと難しくなるかもしれません。
作業をしやすくするために、もっと良い工具が欲しい場合、余計にお金もかかってしまいます。
②バラ買いのメリット・デメリット
バラ買いのメリット・デメリットとしては以下の通りです。
【メリット】
・自分に合う工具が選べる
・作業に応じて必要なクオリティを持った工具が購入できる
【デメリット】
・お金がかかる
工具を1つ1つバラで購入するメリットは、工具を自由に選べるという点にあります。
簡単にできる作業であれば、安く買える工具でも十分ですし、ある程度トルクが必要な作業なら精度の高い工具を選ぶことも可能です。人によっては「ここまでは自分でやる」「ここからはショップに任せる」といった具合に、線引きを決めているかもしれません。
このような場合でも、必要な工具だけを揃えることができます。
ただし、バラ買いだとお金は絶対にかかってしまいます。ロードバイクの専用工具は1個あたり1,000円〜2,000円ぐらいが相場なので、一通り揃えると、かなりの出費になるでしょう。
それでも「自分の手に馴染む」「使いやすい」「精度が高く力が伝わる」など、自分に合った工具を選べば作業の効率もアップします。
工具セットの選び方
ロードバイク初心者の方でも工具を一通り揃えるという意味で、工具セットを購入するのはおすすめできます。
自分で愛車をメンテナンスする楽しさを体験すれば、ロードバイクをより深く楽しむことができるでしょう。
ここでは、工具セットの選び方について解説していきます。
①コンポやBBの規格に合う工具セットを購入する
工具セットを選ぶ上で最重要なのが「パーツの規格に合ったものを選ぶ」という点です。
例えば、使用コンポがSHIMANOであれば、SHIMANOに対応したコンポが必要となります。
特に、BBの規格については絶対に確認しておきましょう。
主なBBの規格としては以下のものがあります。
・カートリッジBB
・ホローテックⅡ
・プレスフィット(圧入)
最近のロードバイクであればSHIMANOの「ホローテックⅡ」のBBを採用していることが多いですが、昔のモデルだとカートリッジBBを使っている可能性があります。それぞれ脱着には異なる工具を使用するため、必要な工具が含まれている工具セットを購入してください。
また、プレスフィット(圧入)BBの場合、取り外しに専門的な工具が必要となるため、工具セットでは賄えません。ショップに依頼するのがおすすめです。
②トルクが必要な工具は別途購入がおすすめ
工具セットを購入すれば、あらゆる作業に対応できるのですが、中には脱着にトルクが必要なケースもあります。より力のかけやすい精度が高い工具でないと対応できないかもしれません。
特に、BBやペダル、スプロケットは30~50Nm程度のトルクが必要です。
もし工具セットに含まれている工具で作業が行えない場合、より質の高い工具を改めて購入した方がいいでしょう。
③トルクレンチも合わせて購入しよう
工具セットに合わせてトルクレンチの購入もおすすめします。
トルクレンチはアーレンキーで締める部分のトルクを計測する工具で、各パーツが適切な力で固定されているかが分かります。ブレーキやサドル、ハンドル、ステム、クランクなど、交換時に適切なトルクで締められているか、メンテナンスの際に緩んでいる箇所がないかも調べられて便利です。
メンテナンスや作業の精度を上げるのに役立つ工具なので、工具セットを併せて購入してみてください。
まとめ
ロードバイクを自分の手で運用していくと、自転車に対する愛情も一段と高まります。
初心者の方でも工具セットは便利に使えるので、自分でメンテナンスやパーツ交換がしたいと思っている方は、ぜひ購入してみてください。
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