《解説》サイクリストに必要な栄養素はなに?【効果的な摂取方法】について!
目次
ダイエットや筋トレをしていると「タンパク質の摂取が重要!」という話をよく聞くかもしれません。
その他にも「脂質を控える」「糖質を制限する」といったノウハウを実践している人も多いでしょう。
しかし、糖質・タンパク質・脂質は「三大栄養素」と呼ばれ、身体を動かす上で不可欠な栄養でもあります。もちろん摂り過ぎは良くないのですが、バランス良く摂取しないと身体のコンディションを維持するのが難しくなるでしょう。
そこで今回はサイクリストにおける「糖質」「タンパク質」「脂質」の役割と効果的な摂取方法について解説していきます。
三大栄養素の基本的な役割
まずは、糖質・タンパク質・脂質からなる三大栄養素の基本的な働きについて理解していきましょう。
どの栄養素も身体にとって不可欠なので、バランス良く摂取するのが重要です。
①糖質
糖質は身体や脳のエネルギー源として使われる栄養素です。
運動時はもちろんですが、日常生活においても糖質をエネルギー源として身体を動かしているため、糖質が不足するとエネルギーが不足してしまい、思うように身体を動かすことができなくなるでしょう。
また、糖質が不足している中で身体を動かしてしまうと、筋肉中のタンパク質を分解してエネルギーを補おうとするため筋肉が分解されて減ってしまいます。
もちろん糖質を摂りすぎると、エネルギーが余った状態になり、中性脂肪に変換されてしまうので注意も必要です。
②タンパク質
タンパク質は筋肉だけでなく、内臓や髪、爪といった身体のあらゆる部分を構成する栄養素です。
食事などから摂取したタンパク質は体内でアミノ酸に分解され、筋肉の合成などに役立ちます。
③脂質
脂質は身体のエネルギー源としての役割の他に細胞膜や臓器、神経の構成成分となったり、ビタミンの運搬を補助したりする役割を担っている栄養素です。
もちろん脂質の摂りすぎには注意が必要ですが、だからといって脂質が不足していると美容や健康に悪影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
ロードバイクで消費されるエネルギーの順番
ロードバイクは「長時間」の「有酸素運動」に分類されるエクササイズです。
ここでは、どのような順番で栄養素が消費されていくのかを解説していきます。
①最初は糖質から消費される
運動を開始してからまず最初に消費されるのは「糖質」です。
摂取した糖質は体内でグリコーゲンとして筋肉や内蔵に蓄えられ、運動時にエネルギーとして消費されていきます。
②一定時間運動を続けると脂肪が燃焼される
「有酸素運動を20分以上続けると脂肪が燃焼される」というのを聞いたことがあるかもしれません。
有酸素運動を一定時間続けると、身体のエネルギー源が「糖質」から「脂質」に切り替わります。
その結果、脂肪が燃焼されてダイエットに繋がると言われています。
③糖質や脂質が不足すると筋肉が分解される
ロードバイクのエネルギー消費で注意したいのが、糖質や脂質といったエネルギー源が不足すると筋肉中のタンパク質を分解し始めるという点です。
身体にエネルギーが必要なのに、エネルギー源となる糖質や脂質が不足しているため、筋肉中のタンパク質をエネルギー源として使い始めてしまいます。
そうなるといくら走っても筋肉がつかず、逆に落ちてしまう可能性もあるので注意してください。
栄養素を補給するタイミングが重要
次に、サイクリングにおける栄養素を補給するタイミングについて解説していきます。
各栄養素をどのようなタイミングで摂取するのか詳しくみていきましょう。
①糖質は常に先取りして摂取する
糖質はロードバイクにおいて最重要とも言える栄養素です。
長時間のサイクリングでは非常に多くのカロリーを消費するため、ライド前の食事だけでなく、ライド中の補給食も積極的に摂らなければなりません。
また、糖質を補給してからエネルギー源として変換されるまでのタイムラグを考えると、常に先取りを意識して摂取するのが重要です。
お腹が減ってきてから補給するのではなく、お腹が空く前に糖質を補給してエネルギー切れを防いでください。
②タンパク質はライド中・ライド後に摂取する
タンパク質は主にサイクリングによって負荷をかけた筋肉を回復させるために摂取します。
ライド中であれば、BCAAやEAAなど吸収スピードが早く、疲労回復に効果のあるサプリメントを補給するのがおすすめです。
ライド後にも筋肉をしっかりと回復させるために、プロテインなどを活用してタンパク質を摂取するようにしてください
③脂質はライド前に適量を摂取する
最近では、食事における脂質の割合を増やす「ファットアダプテーション」が提唱されるなど、運動時における脂質の重要性が見直されています。
脂質は糖質と比較してゆっくりとエネルギーに変換されて、ゆっくりと消費されるため長時間の運動に適しているとも言われています。
なので、適量の脂質をライド前に摂取しておけば、エネルギー切れを起こしにくい、安定したパフォーマンスが発揮できるでしょう。
もちろん脂質にもさまざまな種類があり、摂りすぎには注意が必要ですが、効果的に活用することでサイクリングに役立てられます。
まとめ
糖質・タンパク質・脂質は身体を構成する上で不可欠な栄養素でもあり、サイクリングにおいてもそれぞれ異なった役割を担っています。
栄養素の特徴や摂取するタイミングを意識すれば、サイクリング中のエネルギー切れを防ぎながら、安定したパフォーマンスを発揮できるでしょう。
栄養素を意識した食事を摂って、これからのサイクリングに活かしてみてください。
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