ロードバイクのメンテナンスにおける【トルク管理】の重要性

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出典:Amazon

ロードバイクのメンテナンスやパーツ交換において「トルク」の適正な管理は非常に重要です。

何となく六角レンチで固定しているだけで済ませている人も多いかもしれませんが、パーツごとに指定されたトルクで固定しなければ不具合が生じる可能性が高まります。

今回はロードバイクのメンテナンスにおける「トルク管理」について詳しく解説していきます。

 

「トルク」とは?

「トルク」は、「固定された回転軸を中心にはたらく、回転軸の周り力」を指す言葉です。

ロードバイクにおいては、ボルトやナットといった固定部品が各部に締め付けられる際に加わる力のことで「締付トルク」とも呼ばれます。

トルクの単位としてはN・m(ニュートン・メートル)が使われており、ロードバイクの各パーツには決められた範囲のトルクが指定されています。

【主なパーツの締付けトルク】

パーツ名固定部トルク(N・m)
ブレーキ本体

 

ブレーキシュー

 

ケーブル

8.0-10.0

 

5.0-7.0

 

6.0-8.0

フロントディレイラーバンド式本体

 

シフトケーブル

5.0-7.0

 

6.0-7.0

リアディレイラー本体

 

シフトケーブル

8.0-10.0

 

6.0-7.0

ペダル本体

 

クリート

35.0-55.0

 

5.0-6.0

クランクBB

 

クランクキャップ

 

クランクボルト

 

チェーンリングボルト

35.0-50.0

 

0.7-1.5

 

12.0-14.0

 

12.0-16.0

スプロケットロックリング30.0-50.0
ハンドルステムクランプ部5.0-8.0
ヘッドパーツ玉当り、ガタ調整1.0-2.0
ステムコラム部5.0-8.0
サドルシートポスト台座8.0-20.0
シートポストクランプ部4.0-8.0

※適正トルクはパーツの種類によっても異なります。

表を見ても分かるように、30N・m以上のトルクで締めなければならないパーツもあれば、4N・m程度で済むものもあります。

これだけの幅があるのでパーツをただ固定させれば良いというわけではないのが理解できます。

 

適正トルクで固定できていないとどうなる?

適正なトルクでパーツを取り付けていないと不具合が生じやすくなってしまいます。

例えば、トルクが足りない場合、パーツの固定が甘くなってしまうため、走行中にパーツ外れてしまう可能性もあります。ペダルやハンドル、サドルといった体重のかかったパーツがいきなり外れてしまうと、重大な事故に繋がる可能性があります。

逆に、トルクが大き過ぎると、パーツを痛めてしまう可能性があります。特に、カーボン製のパーツだと、締め付け過ぎることで割れることがあります。

パーツを取り付ける上でトルクを適正な値に管理することで、安全を確保し、パーツの寿命を伸ばすこともできます。

 

トルク管理はどうやってやる?

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出典:Amazon

ロードバイクのトルク管理は「トルクレンチ」と呼ばれる工具で行います。

「トルクレンチ」は、あらかじめトルクを設定した上でパーツを取り付け、指定したトルクに達すると音が鳴るなどで教えてくれる便利な工具です。

トルクレンチには、指定トルクに達すると「カチッ」といった音がなる「プリセット型」や、トルクに達すると「ピー」などの音が鳴る「デジタル型」などがあります。

パーツ交換やメンテナンスを自分で積極的に行いたいと思っている方にとって必須となるアイテムです。

「CYCLISTS トルクレンチ」

https://www.amazon.co.jp/dp/B07HRG367W

 

トルク管理が重要なパーツ

基本的に全てのパーツでトルクを適正に管理する必要がありますが、その中でも特に指定のトルクを維持するのが重要なパーツを紹介していきます。

 

①ペダル

ペダルは先程の表でも紹介した通り「30~50N・m」のトルクが必要なパーツです。

締め付ける力がかなり強いので、ペダルレンチだけで取り付けを行うと、トルクが足りていないことが多いです。

ペダルは常に体重がかかっているパーツでもあり、走行中に外れると非常に危険なので十分なトルクで締め付けるようにしてください。

また、定期的なメンテナンスでペダルのトルクが緩んでいないかといったチェックも必要です。

 

②ハンドル、ステム

ハンドルを固定するステムはパーツによって指定トルクが異なりますが、一般的に「4~8N・m」といったトルクで取り付けます。

必要以上の力で締め付けるとパーツが破損してしまう可能性がありますし、トルクが足りないと、ハンドルがいきなり下を向いて大変危険です。

ステムに記載されている指定トルクをよく確認して、キチンと範囲内のトルクで取り付けるようにしましょう。

 

③カーボンパーツ

カーボン製のパーツを使用する場合や、取り付ける部分がカーボンな場合は特にトルク管理が重要となります。

カーボンは素材としての剛性は常に高いのですが、1点に集中して力が加わると割れやすいと言われています。

カーボン製のハンドルやステム、シートポストを使う場合や、カーボン製のフレームにフロンディレイラーやボトルゲージ、ブレーキを取り付ける際など、適正なトルクで取り付けを行って、ロードバイクに余計な負荷がかからないようにしましょう。

 

まとめ

トルクについて理解した上でロードバイクを眺めてみると、意外に繊細なバランスでパーツ同士が固定されていることに気がつくはずです。

安全上の理由やロードバイクの寿命という観点でトルク管理は非常に重要となるので、定期的にボルトが緩んでいないかパーツ交換時に締め付けすぎていないかなどをチェックしてみてください。

トルクレンチを持っていない方は普段利用している自転車店に点検を依頼するのもおすすめです。

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