自転車に対して交付される違反切符について
目次
自転車に対する交通意識が高まる一方で、未だに交通違反が絶えない問題が残っています。
交通ルールに対する認識が不足している上に、車両である意識も希薄なため、信号無視や一時停止の無視など、重大な事故に繋がりかねない運転を続ける人も多いです。
そんな中、自転車の交通違反に対して「青切符」の交付を検討するニュースが流れてきました。
今回は自転車の交通違反に対して導入が検討されている青切符について解説します。
交通違反に対して交付される切符の種類
まず最初に交通違反に対して交付される違反切符の種類を理解していきましょう。
違反切符には主に以下の3種類があります。
- ⚫︎赤切符:刑事手続による裁きを受ける
- ⚫︎青切符:反則金を納付する
- ⚫︎白切符:運転免許証の違反点数が加算される
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
①赤切符
赤切符は、危険運転致死傷罪や自動車運転過失致死罪など、禁錮刑以上が認められるようなケースなど、重大な交通違反に対して交付されます。
運転者は赤切符が交付されると刑事手続による裁きを受けることになります。
②青切符
青切符が交付されると運転者に反則金の納付が求められます。
よくスピード違反や一時停止違反など、軽微な交通違反に対して交付されるのが一般的です。
交付された運転者は期限までに反則金を納付しなければならず、納付しない場合は検察官によって起訴される可能性があります。
③白切符
白切符が交付されると運転免許証の違反点数が加算されるのみで、罰金や反則金などのペナルティはありません。
例えば、シートベルトの未装着や路上駐車など、最も軽微な交通違反に対して交付されます。
自転車に対して青切符の導入が検討されている
2023年9月時点で自転車の交通違反に対して青切符の導入が検討されています。
軽微な交通違反に対して取り締まりを強化して、重大な事故を未然に防ぐのが目的ですが、現時点の取り締まりの現状も踏まえながら、この件についてみていきましょう。
①2023年9月時点では「赤切符」が交付される
現時点では自転車の交通違反に対して「赤切符」のみが交付される制度となっています。
信号無視や飲酒運転といった悪質な違反が対象に含まれており、去年で赤切符などで検挙された事例は全国で約25,000件ありました。
しかし、一時停止無視やスマホなどのながら運転など、重大事故に繋がる可能性がある一方で軽微な交通違反に対して、ペナルティを課す制度はありません。
②軽微な違反に対しては「警告」が行われる
赤切符の他に罰則を伴わない「警告」という形で、軽微な違反に対して警察官が指導を行うケースもあります。
去年では全国で約131万件の指導が行われており、自転車の交通違反に対する取り締まりの必要性を訴える声も強くなっています。
③自転車運転者講習の受講条件
自転車の交通違反者に対して「自転車運転者講習」が行われるケースもあります。
こちらは過去3年間に違反切符による取り締まり、または交通事故を2回以上繰り返した運転者に義務付けられています。
講習を受講しなかった場合には、5万円以下の罰金が課されます。
④取り締まりの隙間を埋めるための「青切符」
今回の青切符導入については、自転車の交通取り締まりの隙間を埋めるような位置付けになりそうです。
重大な違反に対しては「赤切符」や「自転車運転者講習」が用意されている一方で、軽微な違反に対しては罰則のない「警告」のみでした。
しかし、軽微な交通違反でも重大な交通事故に繋がるリスクがあることから、罰則規定のある青切符を導入することで、取り締まりの強化を図る狙いがあります。
⑤反則金の金額はどれぐらい?
まだ導入を検討する段階なので具体的な内容については明らかになっていませんが、警察庁の見解では原付の反則金を超えることはないと言われています。
具体的には3,000円〜25,000円ほどの範囲に収まる可能性があるそうです
まとめ
自転車の交通違反に対して青切符の導入が検討されている件について解説しました。
制度が改められると軽微な交通違反であっても反則金が発生することになるため、自転車ユーザーの方は今以上の交通ルールに対する意識を高めなければなりません。
自転車ユーザーにとってはかなり大きな変化になると言えるので、今後の動向に注目してみてください。
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