《解説》久しぶりにロードバイクに乗る際の注意点とは?シーズンインは特に注意!
目次
寒い冬の間はサイクリングに出かけず、春を迎えて暖かくなるのを待つ人も多いのではないでしょうか。
その他にも、仕事関係や引っ越し、ライフイベントなどによって、長期間ロードバイクに乗れない期間ができる人もいるはずです。
シーズンインを迎えるなどで「久々にサイクリングができる」とやる気になるかもしれませんが、久しぶりにロードバイクに乗る際は、いくつかの注意点があります。
今回は久しぶりにロードバイクに乗る際の注意点を詳しく解説していきます。
ロードバイク本体のチェックポイント
長い間ロードバイクに乗らずに部屋の中で置きっぱなししてたとしても、乗る前には全体的な点検・整備を行う必要があります。
ロードバイクは乗らなくても状態が変化していくものです。
主に以下のポイントについてチェックを行ってから走るようにしましょう。
【ロードバイク本体のチェックポイント】
①タイヤの空気を入れる
②タイヤの表面に傷やヒビがないか
③消耗部品が寿命を迎えていないか
④各パーツの緩みやガタがないか
⑤チェーンへの注油
⑥変速周りは正常に動くか
⑦内部に錆が生じていないか
⑧ロードバイク全体を綺麗にしよう
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
①タイヤの空気を入れる
ロードバイクは乗らなくても、長い間放置しているとタイヤの空気が抜けていきます。
冬の間乗らないだけでも空気圧が結構下がっているため、そのまま走り出すとパンクを引き起こす可能性が高いです。
なので、走る際にはタイヤに適正な空気圧を入れておくようにしましょう。
②タイヤの表面に傷やヒビがないか
タイヤの表面もチェックして、傷やヒビなどがないかを確認してください。
気づかない間に傷やヒビが入っているとパンクの原因になってしまいます。
また、タイヤの空気圧が低下した状態で保管していると、タイヤのヒビ割れを招くことがあるでしょう。
使用期間によってはゴムの経年劣化にも注意しなければなりません。劣化の激しいタイヤは適宜新品のものと交換してください。
③消耗部品が寿命を迎えていないか
乗る前に消耗部品全般についてもチェックをしておきましょう。
先ほど挙げたタイヤはもちろん、ブレーキシューやチェーン伸び、スプロケットの歯、ワイヤーのほつれなどを確認して、寿命を迎えているものは交換してください。
④各パーツの緩みやガタがないか
各パーツを固定しているボルトやネジが緩んでいないかもチェックしておくと、より安全に走ることができます。
六角レンチやドライバーを使って各部が緩んでいないかをチェックするので十分ですが、トルクレンチを使うとより正確なトルクで固定することができます。
ロードバイクのハンドルを持って、10cmほど上に持ち上げてから、そのまま落とした際にガタつきなどを確認するという簡単なチェック方法もおすすめです。
⑤チェーンへの注油
ロードバイクの潤滑性を高めるために、チェーンへの注油を忘れずに行いましょう。
チェーンだけでなく、ブレーキキャリパーやシフトレバー、プーリー、ディレイラーなどの可動部分に注油するのも効果的です。
⑥変速周りは正常に動くか
ギアチェンジが正常に動くかをチェックしてみましょう。
異音が生じたり、変速がもたついたりする場合は、ディレイラーの調整をしてみましょう。
もしくはチェーンが伸びていたり、シフトワイヤーがほつれている可能性も考えられます。
⑦内部に錆が生じていないか
室内に保管していたとしても、部屋の湿気によって錆が生じる可能性があります。
特に、ロードバイクの内部に関しては、走行中に入った水気によって錆ができることもあるため注意が必要です。
シートポストの中やBBなどをチェックして、錆がないかを確認し、ついでにグリスを塗っておきましょう。
⑧ロードバイク全体を綺麗にしよう
ロードバイクを室内で保管していると、カバーでもかけていない限り、埃が溜まってしまいます。
そのまま走ると埃が汚れに付着して、見た目を外してしまいますし、潤滑性にも影響を及ぼします。
簡単にでもいいので、ウエスなどを使ってフレームやコンポーネントに溜まった埃を取り除きましょう。
ライダー本人の注意点
久しぶりにロードバイクに乗る際は、車体だけでなくライダー自身にも注意が必要です。
以下のポイントを確認して、安全にシーズンインを迎えるようにしましょう。
【ライダー本人の注意点】
①長い間乗らないでいると体力は間違いなく落ちる
②最初は短い距離を感覚を思い出しながら走る
③ローラー台でトレーニングしていた人も要注意
それでは、それぞれのポイントを詳しくみていきましょう。
①長い間乗らないでいると体力は間違いなく落ちる
当然ながら、ロードバイクに長い間乗らないと体力は間違いなく落ちます。筋力はもちろん、心肺機能も低下しているため、いつものサイクリングよりもキツく感じるはずです。
筋トレや別のスポーツなどで体力を維持することもできますが、ロードバイクに合わせたフィジカルにはなりにくいため、ギャップは埋めにくいでしょう。
コンディションをできるだけ維持したい方は、ローラー台やエアロバイクで室内トレーニングを継続してください。
②最初は短い距離を感覚を思い出しながら走る
体力が低下した状態で走るため、いつもと同じ距離を同じ速度域で走ると間違いなくバテてしまいます。
そのため、シーズンイン最初のサイクリングは、「いつもの半分ぐらいの距離」+「いつもの6〜7割の速度」で走るようにしましょう。
乗り始めはペダリングなど違和感が生じますが、感覚を思い出しながらウォーミングアップのような感覚でサイクリングを楽しみましょう。
③ローラー台でトレーニングしていた人も要注意
コンディションを維持するために室内トレーニングに励んでいた人も多いはずです。
しかし、ローラー台で体力を維持できたとしても、実走とは感覚が異なるので注意が必要です。
実走では道路上のさまざまな情報を適切に判断して走らなければなりません。周囲の車両や信号、歩行者、路面の状況など、ローラー台にはない要素が数多くあります。
ハンドリングの感覚も取り戻さなければならないので、シーズン最初のサイクリングは注意してください。
装備品や自転車保険なども確認しておこう!
シーズンインに向けて万全の準備をするために、ロードバイクの装備や自転車保険もチェックしてください。
例えば、「ライトやサイコンの動作」や「ヘルメットの使用期限」「自転車保険の更新」など、適宜確認してください。
ちなみにヘルメットの使用期限は一般的に3年程度と言われており、それ以上だと老朽や劣化によって新品時と同等の性能を維持できなくなります。
※OGK KABUTO「ヘルメットの取扱いについて」より
自転車保険もサイクリングを始めるタイミングで期限が切れていたら意味がありません。
こういった細かい部分も確認しておけば、トラブルなくシーズンインを迎えることができるでしょう。
まとめ
久しぶりにロードバイクに乗る際の注意点について解説しました。
寒い冬を終えて、暖かい春を迎えたら外に出て、さまざまな場所をロードバイクで走りたいと思いますよね。
モチベーションが高まる季節ではありますが、乗る前に今回の記事で紹介したチェックポイントを確認して、安全かつ快適にシーズンインを迎えてください。
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