《解説》ダンシングを上手に行うコツとは?マスターして楽に速く走れるようになろう!
目次
サイクリストの中で「ダンシングが上手にできない」というお悩みを抱えている人も多いはずです。
いわゆる「立ち漕ぎ」ですが、上手にできずにギクシャクした動きになってしまったり、疲れて長く継続できなったりすることもあるでしょう。
そこで今回はロードバイクでダンシングを上手に行うコツ詳しく解説していきます。
ダンシングの種類やタイミング、ポイントを理解して、楽に速く走るためのダンシングを身に付けていきましょう!
ダンシングは”2つ”ある
まず最初に抑えておきたいのが「ダンシングは2種類ある」ということです。
・加速するダンシング
・休むダンシング
”ダンシング”と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、おそらく「加速するダンシング」でしょう。
しかし、ダンシングを使うことで主にヒルクライム時に筋肉の負荷を分散させて、ペースを維持させることもできます。
では、この「加速するダンシング」と「休むダンシング」の2つを詳しく見ていきましょう。
①加速するダンシング
「加速するダンシング」は、サドルから腰を上げて、ペダルを力強く踏み込むことでスピードを一気に上げるための走法です。
自転車ロードレースのゴール前スプリントやアタックの瞬間にやっている選手を見かけたこともあるでしょう。
やり方としては、ペダルを腰から上げて前方に重心を傾けてから、全身の力を動員してペダルに最大限の力を加えていきます。
ペダルを足の力で思い切り踏み込むだけでなく、ハンドルを左右に振る上半身の力を上手に使うのがポイントです。
【参考動画】
②休むダンシング
「休むダンシング」は、スピードを出すことが目的ではなく、ペースを維持しながら筋肉の負荷を分散させるためのダンシングです。
ヒルクライムだと脚の筋肉に大きな負荷がかかるため、長時間シッティングで走っていると乳酸が溜まってペースが落ちてしまいます。
こういったシチュエーションで、サドルから腰を上げ、上体を起こした呼吸のしやすい姿勢をとり、筋肉ではなく体重を使ってペダルを回していきます。
お尻や脚の筋肉への負荷を抑えて走ることができますし、使う筋肉を分散させながら走れるのでペースを維持することが可能です。
【参考動画】3:32~ https://www.youtube.com/watch?v=dzXrpJiHCjU
ダンシングをするタイミング
「加速するダンシング」と「休むダンシング」それぞれを使うタイミングについて紹介します。
使うタイミングを抑えて効果的に活用してみましょう。
①加速するダンシングを使うタイミング
「加速するダンシング」は主に以下のタイミングで使います。
・スプリント(ゴール前など)
・アタックの瞬間
・ゼロ加速
・巡航速度を維持したいとき
レースでは「スプリント」や「アタック」で活用する場面が多いですが、サイクリングにおいては「ゼロ加速」や「巡航速度の維持」で使うことがメインです。
信号が青に変わったタイミングで、力強くダンシングをすることで素早く巡航速度まで加速することができます。
また、平地で高速巡航を続けていると腿などに乳酸が溜まってきたり、お尻が痛くなったりもします。
速度がヘタってきたときにダンシングで加速すれば、お尻の負担を軽減しながら、巡航速度を維持することができます。
②休むダンシングを使うタイミング
「休むダンシング」は主に以下のタイミングで使います。
・ヒルクライムでペースやケイデンスが下がってきたとき
・勾配が上がったとき
・お尻が痛くなってきたとき
・足に疲労が溜まってきたとき
休むダンシングは「ペースの維持」と「疲労の分散」という目的で使うダンシングです。
ヒルクライムで足に疲労が溜まってペースが落ちてきた際に、体重を使ったダンシングで足を休めてペースを維持してみましょう。
お尻が痛くなってきたときやシッティングの姿勢で腰や背中が凝ってきたときにも有効です。
ダンシングの上手に行うポイントを解説
ダンシングを上手に行うポイントを詳しく見ていきましょう。
どうしてもギクシャクしてしまうという人は、以下のポイントを整理してダンシングをしてみてください。
①上半身の力でペダルを回すイメージ
ロードバイクでは通常下半身の力を主に使ってペダルを回しますが、ダンシングでは上半身の力が重要となります。
ハンドルに加える力をペダルに伝えるイメージを持ってダンシングをしてみましょう。
上半身の力が上手に使えれば足への負担を軽減することができます。
②重心をやや前方に向ける
シッティングからダンシングに切り替える際、重心が後ろになっていると腰を上げるのが大変になってしまいます。
なので、ヒルクライム時などでダンシングをする際には、やや前方に重心を傾けるようにしてみましょう。
③体重を使ってペダルを回す
休むダンシングでは、上手に体重(重力)をペダルに伝えなければ効果的に使えません。
脚の力を抜いた状態から、重力に従ってペダルが自然と回る感覚を掴んでみましょう。
その感覚をベースにペダルをスムーズに回していけば、上手なダンシングができます。
④ダンシングを始める瞬間にギアを重くする
ダンシングはシッティングに比べて、大きな力を加えられる分、ケイデンスが落ちます。
そのため、ペースを維持するのであれば腰を上げるタイミングでギアを1〜2枚重たくしてください。
ギアがそのままでより強い力がペダルに伝わると、スムーズにペダルを回すことができません。
また、ダンシングからシッティングに切り替える際もギアを1〜2枚軽くするのを忘れずに行いましょう。
⑤腰を上げるタイミングが重要
シッティングとダンシングを切り替えるタイミングも重要です。
腰を上げるタイミングとしては「ペダルが1時の位置にあるタイミング」がおすすめです。
立ち上がった瞬間にペダルを強く踏み込む形になるので、腰を上げる力を利用してペダルを回しながらダンシングに移行できます。
まとめ
ロードバイクでダンシングを上手に行うコツを解説していきました。
ダンシングを覚えれば姿勢を変えて、身体への負担を分散できるので、より楽に速く走ることができます。
「加速するダンシング」「休むダンシング」の2つをマスターして効果的に使ってみてください。
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