サドル・ハンドル周りの調整で『自分に合った最適ポジション』を手に入れよう!
目次
ロードバイクに乗りながら「何だかしっくりこない」と思っている方は、「ポジション調整」を行うのがおすすめです。
ポジションを自分の身体やスタイルに合わせることで、身体への負担を軽減したり、より高いパフォーマンスを発揮できたりするはずです。
完成車を受け取ったときのポジションのままで走っている方は、一度身体に合ったポジションに調整した方がいいですし、乗っていくうちに筋肉なども変わってくるので、その都度細かく調整する意識が大切になります。
そこで今回はロードバイクのサドル・ハンドル周りに関するポジション調整について解説していきます。
ポジション調整の基本的な考え方
ロードバイクはフレーム以外のパーツを交換することができます。
サイズや形状はもちろんですが、同じパーツでも微調整を行うだけで全く異なる乗り味に仕上げることができるでしょう。
中には、買った状態のポジションのままで乗り続けている人も多いですが、購入時のポジションは基本的に「初心者向き」になっていることが多いです。
具体的には「ハンドルは高め」「サドルは低め」で上体を起こした乗車姿勢になるようなポジションになっています。
初心者なので、極端な前傾姿勢は危険ですし、身体への負担も大きいので当然なのですが、乗り慣れていくうちに「もっと走りを意識したポジションにしたい」と思う方も多いでしょう。
乗り続けることで筋肉や柔軟性が変化して、最適なポジションが変わることもあります。
「どのようなスタイルで走っているか」「ハンドルのどの部分を持つことが多いか」といった乗り方によってもポジションの合わせ方が異なるでしょう。
1回の調整で正解を導き出すことは、ほぼ不可能なので常にポジションを意識しながら、自分の中で基準を作って、ポジション調整を続けることが重要です。
「サドル」のポジション調整
サイクリングをする中ですぐにお尻が痛くなってしまうという方は、サドルが合っていない可能性があります。
しかし、お尻が痛いからといって柔らかめのサドルに変えただけで解決するほど単純な話ではありません。
サドル調整の項目を1つずつ確認していき、自分にはどんなサドルが合っているのか、どのようなポジションが最適なのかを把握してみてください。
①サドルの種類
サドルの種類については「横幅」や「座面の形状」「パッドの厚み」など、さまざまな組み合わせによって分類することができます。
それぞれの項目の特性を把握して、自分の身体やスタイルに合ったものを選んでみてください。
■ サドルの横幅
広い | 狭い |
体重が重い人向け | 体重の軽い人向け |
骨盤が広い人向け | 骨盤が狭い人向け |
サドルの横幅が広い方がお尻の荷重をしっかりと受け止めることができるので、体重が重たい方や骨盤の広い方におすすめです。
体重が軽い方であれば、そこまでお尻への負担が大きくならないので、ペダリングがスムーズに行えるよう横幅の狭いサドルがいいでしょう。
■ 座面の形状
前後に反っている | 前後にフラット |
身体の硬い人向け | 身体の柔らかい人向け |
左右に丸みがある | 左右にフラット |
腰の位置を変えやすい | 腰の位置が安定する |
座面の形状も前後・左右で特性が異なります。
前後に反っていると身体の硬い人でも楽に前傾姿勢を取ることができます。身体が柔らかい人なら骨盤を立てたまま前傾が取れるのでフラットなサドルを選んだ方がいいでしょう。
左右の形状に関しても、腰の位置を決めてしっかりと走りたい方は「フラット」、こまめに動かして負担を軽減したい人は「丸み」のあるものを選んでください。
■ 穴あき
穴あき | 穴なし |
股間部分の痛みを緩和する | ー |
サドルの中央部分に穴があいているものをよく見かけますが、穴があることで股間部分への負担を軽減することができます。
■ パッドの厚み
厚い | 薄い |
負担が軽い | 負担は高い |
ペダリングが安定しない | ペダリングは安定する |
パッドの厚みは負担の大きさに直結するのですが、クッション性を重視すると腰の位置がブレるためペダリングは安定しません。
自分のスタイルに合わせて調度いい硬さを選んでみましょう。
②サドルのポジション調整
自分に合うサドルを見つけたら次にポジション調整を行います。
サドルでは主に「高さ」「前後の位置」「角度」の3つを調整します。
まず最初にサドルの「高さ」を「ペダルがサドルから最も遠い位置(5時の位置)に合わせた際に、かかとをペダルに乗せて足が真っ直ぐ伸び切る高さ」に調整します。
次に、サドルの「前後」を「ペダルと地面を平行にした際に、膝とペダルが地面と直角になる位置」に調整します。
最後に「角度」ですが、これについては基本的にフラットで構わないです。乗り手のスタイルに応じて微調整程度に角度を変えてみましょう。
「ハンドル」のポジション調整
ハンドルの種類やポジションによって、乗車姿勢が決まります。
自分の身体やスタイルに合うハンドルの「形状」「サイズ」「ポジション」を見極めていきましょう。
①ハンドルの種類
ハンドルは主に「横幅」「リーチの長さ」「ドロップの落差」「ドロップの形状」で分類できます。
主な特性は以下の通りです。
■ ハンドルの横幅
広い | 狭い |
脇を開くポジション/安定感がある/ダンシングがしやすい | 脇を締めるポジション/空力に優れる |
■ リーチの長さ
長い | 短い |
前傾姿勢 | 上体を起こした姿勢 |
■ ドロップの落差
大きい | 小さい |
深い前傾姿勢 | 浅い前傾姿勢 |
ハンドルの幅については、購入時についているものが合わないケースも多々あります。
「肩幅+1cm」を基準にして、自分のスタイルに合わせて選んでみましょう。
より前傾姿勢を取りたい場合は「リーチが長く」「ドロップ落差の大きい」ハンドルがおすすめです。
②ハンドルのポジション調整
ハンドルのポジション調整は主に「距離」「高さ」「角度」の3つを調整します。
「距離」については、ステムの長さを変えることで調整を行い、「高さ」はコラムスペーサーを組み替えることで行います。
「角度」については、ステムとハンドルのクランプ部分を微調整して行います。
少し変えるだけでも乗り味が全然異なるので、微調整を繰り返しながら理想的なポジションを目指してみましょう。
まとめ
サドルやハンドルの高さを変えるだけでも、より前傾な姿勢or上体を起こした姿勢に変えることができます。
ロードバイクは乗り手に合わせて少しずつカスタマイズしていく乗り物なので、ポジションについても常に変えていく必要があります。
ポジションが買った時の状態のままになっている人は、一度自転車店に行ってポジション調整を依頼してみるといいでしょう。
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